手のツボの位置と押し方|反射区との違い
2026/08/02
手が疲れたときや気持ちを落ち着けたいとき、なんとなく手のひらを押している方は多いのではないでしょうか。手には昔から知られたツボがいくつもあり、位置と押し方を知っておくと、机に向かったままでも整える時間をつくれます。この記事では、覚えておきたい5か所のツボの位置、押す強さや時間の目安、混同されがちな反射区との違い、そして控えたほうがよい場面までをまとめました。1994年創立・通信講座32年・卒業生18万人超のグローバルボディケア総合学院が、講座の理論教材で扱っている内容をもとにご紹介します。
目次
1. 手のツボとは|経穴という考え方
手のツボとは、東洋医学で「経穴(けいけつ)」と呼ばれる、体表の特定の位置を指す言葉です。全身をめぐる経絡(けいらく)という道すじの上に点在しており、そのうち手と腕にあるものが、いわゆる「手のツボ」として親しまれてきました。
手が身近な部位として選ばれてきた理由は単純で、いつでも自分で触れられるからです。足裏や背中と違って靴を脱ぐ必要も、誰かに頼む必要もありません。電車の中でも、デスクに座ったままでも、片手でもう一方の手に触れられます。
- 経穴は、指の腹で押すとくぼみや張りとして手ごたえのある位置にある
- 骨と骨のあいだ、腱のきわ、関節の手前など、目印になる構造の近くに位置する
- 左右の手に同じ場所があり、どちらから触れてもかまわない
- 強さや道具に頼らず、指先だけで届く
ハンドリフレクソロジー講座の理論科目では、この手の経絡と経穴に加えて、手の骨と関節の構造まであわせて学びます。位置を暗記するのではなく、骨格から目印をたどれるようになるのが目的です。
2. 覚えておきたい手のツボ5つと位置
手のツボは数多くありますが、位置を見つけやすく昔から広く知られているものは限られます。ここでは5か所を、探し方の目印とあわせてご紹介します。
合谷(ごうこく)
手の甲側、親指と人さし指の骨が合流する手前のくぼみにあります。人さし指側の骨のきわに寄せて探すと見つかります。手のツボのなかでも知名度が高く、はじめて触れる方の入口になる位置です。
労宮(ろうきゅう)
手のひらのほぼ中央。軽くこぶしを握ったとき、中指の先が当たるあたりが目印です。手のひら側で最も探しやすいツボといえます。
神門(しんもん)
手首の内側、小指側の端にあります。手首の横ジワをたどって小指側へ進み、骨の手前で指が止まるくぼみです。
内関(ないかん)
手首の内側の横ジワから、指3本分ひじ寄りに進んだ位置。中央を走る2本の腱のあいだにあります。腱は手首を軽く曲げると浮き出るので、そこを目印にしてください。
魚際(ぎょさい)
親指の付け根のふくらみ(母指球)の外側、手のひらと手の甲の色が変わる境目のあたりです。ふっくらした部分の縁をたどると位置がつかめます。
いずれも左右両方にあります。押してみて他の場所と感触が違う、あるいはわずかに響くような感覚があれば、その位置で合っています。
3. 押し方の基本|強さ・時間・呼吸
手のツボは、強く押すほどよいものではありません。押す強さより、時間のかけ方と呼吸の合わせ方のほうが結果を左右します。
強さの目安
「痛気持ちいい」と感じる手前で止めてください。ぐっと力を込めて痛みが走るようなら押しすぎです。爪を立てず、指の腹の広い面で触れます。皮膚が白く変色するほどの圧は必要ありません。
時間とリズム
- 息を吐きながら、3〜5秒かけてゆっくり圧を沈めていく
- いちばん深いところで2〜3秒とどめる
- 息を吸いながら、同じくらいの時間をかけて圧を抜く
- これを1か所につき3〜5回くり返す
押したり離したりを素早くくり返すより、ゆっくり沈めてゆっくり戻すほうが心地よさにつながります。圧を抜くときに急に指を離さないことも、覚えておきたいポイントです。
手全体をあたためてから
冷えた手にいきなり圧を加えるより、手のひらどうしをこすり合わせる、ぬるま湯で温めるなどして、少しあたためてから始めると触れ心地が変わります。就寝前や休憩時間など、気持ちにゆとりのあるタイミングを選んでください。
4. 反射区との違いを整理する
手のツボと手のひらの反射区は、しばしば同じものとして語られますが、由来する考え方がまったく別です。ここを分けて理解しておくと、情報に迷わなくなります。
ツボ(経穴)=東洋医学の点
経絡という道すじの上にある特定の位置を指します。中国を起源とし、長い年月をかけて体系化されてきました。基本的に「点」として扱います。
反射区=ゾーン理論の面
手のひらや足裏の各エリアが、身体の部位に対応しているという考え方です。20世紀初頭の欧米で整理されたゾーン理論を土台としており、「面」でとらえます。足裏の反射区がよく知られていますが、手のひらにも同様の対応があるとされています。
実際のケアでは併せて用いられる
由来は違っても、両者は対立しません。サロンの施術でも、反射区に沿って手のひら全体をほぐしながら、要所でツボにあたる位置を押さえる、という組み立てが一般的です。足裏との対比に関心がある方は、中国式足つぼ療法講座のページもあわせてご覧ください。
また、爪まわりや指の乾燥、手の甲の張りといった「手そのものの状態」を整える視点は、ツボとも反射区とも別の切り口になります。こちらはハンドケアセラピー講座が扱う領域です。
5. 控えたほうがよい場面と学び方
手のツボ押しは負担の小さいセルフケアですが、控えるべき場面はあります。位置と押し方より先に、この判断を持っておいてください。
控えたい場面
- 発熱している、体調がすぐれないと感じているとき
- 手に傷、湿疹、腫れ、内出血がある部位
- 食後すぐ、飲酒の直後
- 妊娠中の方は、手のツボについて主治医へ確認してから
- 持病で通院中の方、手術後の方も同様に医師へご相談ください
押したあとに違和感が残る場合は、その日は中断してください。毎日続けるより、心地よいと感じられる日に取り入れるほうが無理なく続きます。
人に施術する立場を目指す場合
自分の手に触れるのと、他者に施術するのとでは、必要な知識が変わります。手の骨と関節の構造、圧のかけ方、施術を控えるケースの判断、そして相手との信頼関係の築き方まで含めて学ぶ必要があります。
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6. よくある質問
手のツボはどのくらいの強さで押せばいいですか?
「痛気持ちいい」と感じる手前が目安です。指の腹の広い面を使い、爪は立てません。強く押すほど効果が増すという考え方は当てはまらず、ゆっくり沈めてゆっくり戻すリズムのほうを大切にしてください。
手のツボと反射区は同じものですか?
別の考え方です。ツボ(経穴)は東洋医学の経絡上にある「点」、反射区は欧米で整理されたゾーン理論にもとづく「面」を指します。由来は異なりますが対立するものではなく、実際のケアでは組み合わせて用いられています。
一日に何回押しても大丈夫ですか?
回数を増やすことより、そのときの手の状態に合わせることが大切です。1か所につき3〜5回を目安に、気になったときに取り入れてください。押したあとに違和感が残る場合は、その日は中断しましょう。
ハンドリフレクソロジーの資格は未経験からでも取得できますか?
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