うつ伏せ施術での顔の位置|穴の使い方と向きの替え方
2026/09/05
うつ伏せの施術で、受け手の顔をどこに置くか。ベッドに穴が空いていればそこに入れてもらい、なければ横を向いてもらう。選択肢はこの2通りしかありません。ところが同じ60分でも、顔の置き方ひとつで受け手が動く回数も、施術者が声をかける回数も変わります。この記事では、穴に入れる場合の寸法と高さ、横を向く場合の角度と替える間隔、顔まわりに敷くものの交換までを、実際の数字で整理します。
目次
1. うつ伏せの顔の置き方は2通りしかない
穴に入れるか、横を向くか
うつ伏せで顔を置く方法は、ベッドのフェイスホールに顔を入れてもらうか、頭ごと横を向いてもらうか、このどちらかです。折りたたみベッドや床の布団で施術する場合は穴がないので、必然的に後者になります。どちらを選ぶかで、その後の首の扱いも、途中で動いてもらう回数も変わります。まず自分のベッドに穴があるかどうか、穴があるなら塞ぐ蓋が付属しているかどうかを確認しておくと、当日の判断が早くなります。
首が回る範囲には上限がある
頸椎は7個の骨で構成されています。首を左右に回す動きは、このうち上から1番目と2番目の骨の間で半分近くが起きており、残りを下の骨が分担します。左右の回旋は片側60度前後が上限で、そこから先は肩ごと持っていくことになります。横を向いた姿勢では、この回旋を施術のあいだずっと保つことになるため、置いたまま放置しない前提で組み立てる必要があります。
先に確認しておくこと
カウンセリングの段階で聞いておくと当日に迷わない項目が3つあります。うつ伏せ自体が可能かどうか、首を回すことに不都合がないか、そして眼鏡やコンタクトをどうするかです。うつ伏せそのものが難しい方への対応はうつ伏せがつらい人の体位変換で扱っているので、そちらも合わせて確認してください。なお、首の可動域を検査したり、動かしにくい原因を判断したりするのはセラピストの役割ではありません。痛みやしびれが出ている場合は施術を見合わせ、医療機関の受診をすすめてください。
2. フェイスホールに顔を入れるときの寸法
穴の直径と顔が当たる場所
施術ベッドのフェイスホールは、直径15〜18センチのものが一般的です。成人の顔は眉から顎の先まででおよそ18〜20センチあるため、顔全体が穴の中に落ちるわけではありません。実際に体重を受け止めているのは、穴の縁に接している額と頬骨、そして顎の下側の3か所です。縁の幅は2〜3センチしかないので、この細い面に頭の重さが集中します。頭部の重さは成人でおよそ4〜5キロあり、決して軽くはありません。
高さを合わせる順番
着脱式のフェイスクレイドルが付いているベッドなら、上下に3〜5センチの調整幅があります。合わせる基準は、横から見たときに首の後ろがベッド面と平行になる高さです。低すぎると顎が引けて喉が詰まり、高すぎると顎が上がって後頭部が縮みます。うつ伏せになってもらってから微調整するのが確実で、そのときは肩の力を抜いてもらってから測ります。ベッド本体の高さの決め方は施術ベッドの高さの合わせ方で扱っています。
顎の下に空間を作る
額の側でしっかり支えられていると、鼻先と穴の底のあいだに5センチ前後の空間が残ります。この空間があるかどうかは、施術者が横から一度しゃがんで見れば確認できます。逆に顎の先だけで支える形になっていると、その一点に重さが集まります。うつ伏せになってもらった直後に「顎に当たっていませんか」と一言確認しておくと、あとから位置を直す手間が減ります。
3. 横を向いてもらうときの角度と替える間隔
15分をひとつの区切りにする
穴のないベッドや布団の上では、顔を左右どちらかに向けてもらいます。同じ向きのまま保てるのは15分ほどが目安で、それを超えると受け手が自分で向きを変え始めます。自分から動く前にこちらから替えてもらうほうが、施術の流れが途切れません。60分の施術のうちうつ伏せの時間が半分だとすれば、向きを替えるのは2回程度になります。
替えるタイミングは部位の切れ目に置く
向きを替えるのは、背中から腰へ、腰から脚へと扱う部位が変わる切れ目です。施術の途中で唐突に動いてもらうと、それまでの流れが一度切れてしまいます。動いてもらう5秒前に声をかけ、こちらの手を一度離してから替えてもらう。この順番を守るだけで、受け手が慌てて首だけひねる事態を避けられます。
下になる側の耳と肩
横を向くと、下になった側の耳が枕やタオルに押されて折れることがあります。折れたままの状態は本人が気づきにくいので、向きを替えてもらったあとに一度目で確認してください。首の下に厚み3〜4センチのタオルを入れると、肩から耳までの高さの差を埋められます。髪が長い方は、顔の下に髪が入り込んでいないかも同時に見ます。
4. 顔まわりに敷くものと交換の目安
紙は1件につき1枚
顔が直接触れる場所には、使い捨ての紙を1枚敷きます。市販のフェイスペーパーは縦20×横25センチ前後で、穴の縁を覆うにはちょうどよい大きさです。1件につき1枚を原則とし、施術が終わったらその場で外して捨てます。横向きで施術する場合も同じで、顔が乗る位置に1枚敷いておきます。
オイルが付く場所は決まっている
オイルを使う施術では、顔まわりの紙にオイルが移るのは決まって同じ場所です。額が当たる上側と、髪の生え際に沿った部分の2か所に集中します。ここが濡れてきたら、施術の途中でも交換してかまいません。オイルを扱う日は、紙をあらかじめ3枚ほど手の届く場所に置いておくと、途中で動かずに済みます。タオル類全体の回し方は施術タオル・リネンの管理にまとめています。
化粧と眼鏡の扱い
うつ伏せで顔が下を向くと、化粧が紙に付くことがあります。これは施術前のカウンセリングで一言伝えておくだけで、当日のやりとりが穏やかになります。眼鏡は必ず外してもらい、預かるのではなく本人にトレーへ置いてもらいます。コンタクトレンズについては、外すかどうかは本人の判断に任せ、こちらから指示はしません。目の乾きや痛みが施術後も続く場合は、医療機関の受診をすすめてください。
5. うつ伏せの施術を基礎から学べる講座
全身をうつ伏せと仰向けの両方で扱う
顔の置き方が問題になるのは、うつ伏せの時間が長い施術です。オイルを使って全身を扱う手技は、背面から始めて仰向けへ移る構成が基本になるため、うつ伏せの姿勢をどう作るかが最初の分かれ目になります。グローバルボディケア総合学院のメディカルアロママイスター+タイ古式メディカルセラピー W講座は、オイルを使う全身の手技と、衣服を着たまま行う手技の2つを1つの講座で学べる組み合わせです。
教材と学習期間
教材はオリジナルDVD3枚、実技テキスト3冊、理論テキスト2冊、オイル解説テキスト1冊、副読本のからだのしくみ事典、スイートアーモンドオイル、精油3種、確認問題という内容です。標準学習期間は2ヶ月から8ヶ月で、完全通信制のため自宅で進められます。通常価格147,400円のところ資格支援価格58,960円、クレジットカード24回分割なら月々2,604円です。資格支援特別価格は時期により変動しますので、最新の金額は講座ページでご確認ください。
取得できる認定証
修了すると合計5枚の認定証が発行されます。試験料・認定料・送料・更新料はいずれも無料で、資格の更新料もかかりません。複数の資格を組み合わせて取得する仕組みについては、W資格と就職サポートのページで説明しています。
6. よくある質問
フェイスホールのないベッドでも施術できますか
できます。顔を左右どちらかに向けてもらう形になり、15分を目安に向きを替えてもらう組み立てにします。折りたたみベッドや床の布団での施術は、もともとこの方法が前提です。
穴の高さは受け手ごとに変えるべきですか
肩幅や胸の厚みには個人差があるため、うつ伏せになってもらってから横から見て、首の後ろがベッド面と平行になっているかを確認します。ずれていれば3〜5センチの範囲で調整します。
顔を横に向けたまま眠ってしまったら
そのまま15分を過ぎそうなら、部位の切れ目で一度声をかけて替えてもらいます。動いてもらう5秒前に予告し、こちらの手を離してからにしてください。
うつ伏せの途中で首が痛いと言われたら
まず手を止め、姿勢を変えてもらいます。原因を推測して伝えることはせず、その日は首まわりを扱わない判断をしてかまいません。痛みやしびれが続く場合は医療機関の受診をすすめてください。
顔まわりの紙は毎回替えるのですか
1件につき1枚が原則です。オイルを使う施術では途中で濡れてくることがあるため、その場合は施術中でも交換します。



