ベビーマッサージはどこでする?床のマットと周りの空け方
2026/09/25
ベビーマッサージは、床に敷いたマットの上で行います。大人用ベッドやソファの上で行わないのは、落ちたときの高さがまったく違うからです。とはいえ、床で行えば何も考えなくてよいわけではありません。マットの大きさと厚さ、寝返りが始まったあとの周りの空け方、口に入る大きさの小物の片付け、施術する大人の座り方によって、赤ちゃんが転がったり物に触れたりする余地は大きく変わります。この記事では、ベビーマッサージを行う場所の決め方を、寝返りの月齢、マットの寸法、周りに空ける距離といった数字で整理します。
目次
1. ベビーマッサージを大人用ベッドやソファで行わない理由
ベビーマッサージを床で行う理由は、落差です。赤ちゃんを寝かせる面が床からどれだけ離れているかで、万一のときの危険の大きさが決まります。
寝かせる面の高さを比べる
- 大人用ベッドのマットレスの上面:床から40〜50センチ前後
- ソファの座面:床から40センチ前後
- おむつ替え台:床から80センチ前後
- 床に敷いたマット:床から1〜2センチ
赤ちゃんは体に対して頭が大きく重いため、高いところから落ちると頭から落ちやすくなります。大人用ベッドやソファからの乳幼児の転落については、消費者庁なども繰り返し注意を呼びかけています。床に敷いたマットなら、落差そのものがほとんどなくなります。
寝返り前の赤ちゃんでも位置はずれる
まだ寝返りをしない月齢でも、足で蹴ったり体をよじったりするうちに、赤ちゃんの位置は少しずつずれていきます。ベビーマッサージではオイルを使うため、肌も敷いたタオルも滑りやすくなります。さらに、オイルを手に取るときや仰向けからうつ伏せに向きを変えるときなど、施術する大人の両手がふさがる場面が必ずあります。「端に寄らなければ大丈夫」という前提は、マッサージ中には成り立ちません。
場所を決める前に、行うかどうかを決める
床で行うと決めたうえで、その日に行うかどうかは赤ちゃんの様子を見て決めます。見合わせる場面の目安は、ベビーマッサージの中止判断で整理しています。
2. 床に敷くマットの大きさと厚さ
マットは、赤ちゃんの身長と、向きを変えたときに必要になる幅から決めます。
大きさは横90センチ×縦120センチ以上
生後6か月ごろの赤ちゃんの身長は65〜70センチ前後です。縦120センチあれば、頭の上と足先にそれぞれ25センチ前後の余白が残ります。横は、うつ伏せにして腕を横に出したときや、少し体をよじったときでもはみ出さないよう、90センチを確保します。その上に60×120センチのバスタオルを1枚敷き、1件ごとに取り替えます。オイルが付いてもマット本体を洗わずに済み、次の赤ちゃんにはいつも乾いた面を用意できます。
厚さは1〜2センチ、表面はへこみにくいもの
厚すぎるマットや柔らかすぎる素材は避けます。厚さ5センチを超えるクッションや羽毛布団は、うつ伏せにしたときに顔の周りが沈み込みます。目安は厚さ1〜2センチです。プレイマットやヨガマット、硬めの敷布団のように、手で押しても大きくへこまないものを選びます。フローリングに直接バスタオルだけを敷くと、硬さと滑りやすさが気になるため、マットの上にタオルを重ねる形にします。
マットを置く場所
- 家具の角、棚の下、コードが這う壁際から離す
- 家族や大人が通る動線から外す
- ドアの開け閉めで扉が届く範囲から外す
- 大人が座る場所をマットの一辺に確保してから置く
3. 寝返りの前と後で変える置き方と周りの空け方
マットの上での置き方と、周りにどれだけ空けるかは、寝返りが始まったかどうかで変えます。寝返りの始まりは生後5〜6か月前後が目安とされ、早い子では4か月前後から見られます。その後、ずりばいが7〜8か月ごろ、はいはいが8〜10か月ごろと続きますが、個人差は大きいものです。月齢だけで決めず、「前回までに寝返りをしたか」を保護者に確認してから置き方を決めます。
寝返り前(生後0〜4か月ごろ)
赤ちゃんはマットの中央に仰向けに寝かせます。大人は足側に座り、両手が赤ちゃんの全身に届く距離を保ちます。この時期でも、周りに物を置かないルールは寝返り後と同じにしておきます。初めての寝返りがいつ起きるかは、誰にも予測できないからです。
寝返りが始まったら
寝返りを1回すると、赤ちゃんは体の幅のぶん、20〜30センチほど横へ移動します。2回続ければ60センチ前後です。そこで、マットの縁から60センチ以内には物を置かないと決めます。横90×縦120センチのマットなら、周りの60センチを含めて必要な床面は約2.1×2.4メートルです。4.5畳(約2.7×2.7メートル)の部屋に収まります。
ずりばい・はいはいが始まったら
この時期になると、赤ちゃんは自分でマットの外へ出ていきます。追いかけて続けようとせず、1回10〜15分ほどの流れを部位ごとに区切り、マットから出たら抱いて戻してから次の部位に進みます。
周りに置かないもの
口に入る大きさの目安は直径約4センチ(39ミリ)で、トイレットペーパーの芯を通るかどうかで確かめられます。マットの周り60センチには、次のものを置きません。
- オイルのボトルのキャップ
- ヘアゴム・ヘアピン
- 硬貨・ボタン電池
- 施術する大人が外した指輪や時計
上の子が一緒に来ている場合は、その子のおもちゃが60センチの内側に入り込まないよう、待つ場所をマットとは別に作ります。待つ場所の作り方は自宅サロンに子ども連れで来るときの予約と待つ場所の決め方で扱っています。
4. 施術する大人の座り方と手を離さない段取り
床で行えば落差はなくなります。それでも、大人の手が離れた瞬間に赤ちゃんが転がったり物に触れたりする点は、ベッドの上と変わりません。座り方と道具の並べ方で、手を離す場面そのものを減らします。
月齢と体位で変える座り方
- 寝返り前:正座かあぐらで赤ちゃんの足側に座る。自分の膝から赤ちゃんの足先までは20〜30センチ
- 寝返りが始まったあと:両脚を前に伸ばして開き、その内側に赤ちゃんを寝かせる。大人の脚が、転がっていく先をふさぐ形になる
- うつ伏せで背中を扱うとき:赤ちゃんの横に座り、片手を背中か腰に置いたまま、もう一方の手で進める
床での作業は、作業面が低くなるぶん姿勢の取り方が変わります。床に敷いた布団の脇で行うときの高さの考え方は、施術ベッドの高さの合わせ方で扱っています。
始める前に3つを並べる
始める前に、オイル・替えのおむつ・タオルの3つを手の届く範囲に並べます。オイルは大人の利き手側の膝の横、マットの外に置きます。赤ちゃんの手が届かない位置です。キャップは使うたびに閉めます。途中で物を取りに立つ場面をなくしておけば、手を離す理由の大半がなくなります。
どうしても離れるとき
電話や来客でどうしても離れる必要があるときは、赤ちゃんを抱いて移動するか、同席している保護者に預けます。マットの上に赤ちゃんを一人で置いたまま離れる時間は、0秒と決めておきます。自宅サロンで行う場合は、保護者にマットの反対側に座ってもらうと、預ける動作が1回で済みます。
転がってぶつけたとき
セラピストは赤ちゃんの状態を診断しません。赤ちゃんが転がって頭をぶつけた場合や、いつもと様子が違う場合は、その場で様子を見て判断しようとせず、小児科などの医療機関に相談するよう保護者に伝えます。夜間や休日は、子ども医療電話相談(#8000)も利用できます。
5. ベビースマイルタッチセラピー講座で学べること
赤ちゃんへのタッチを体系立てて学びたい方には、ベビースマイルタッチセラピー講座があります。
実技は、ストローク、タッチング&スウィング、フットアプローチ、ウエストドレイン、ボディスウィング、アームストローク、フェイスエフルラージュ、Xライン、背部スパイラルの9つです。背部スパイラルはうつ伏せで行うため、この記事で扱ったマットの厚さや座り方が直接かかわってきます。
理論では、ベビーマッサージとは、タイミング、基本ポイント、姿勢、月齢別赤ちゃんの特徴、準備、注意事項などを学びます。
教材は、DVD1枚、実技テキスト1冊、理論テキスト1冊、ベビー人形、スイートアーモンドオイル、確認問題です。ベビー人形を床のマットに置けば、本番と同じ高さ、同じ座り方で練習できます。
- 受講料:通常57,200円のところ、資格支援特別価格24,500円(月々1,159円から)
- 学習期間:標準1ヶ月〜3ヶ月、最長1年
- 認定証:2枚(GBC・ITSA)
- 試験料・認定料・送料・更新料:無料。確認問題は80点以上で合格、再試験も無料
※資格支援特別価格は時期により変動します。受講される方への特典は20大特典にまとめています。
6. よくある質問
布団の上で行ってもよいですか
手で押して大きくへこまない硬めの敷布団なら使えます。その上にバスタオルを1枚重ねてください。掛け布団や羽毛布団のように柔らかく沈み込むものは、うつ伏せのときに顔の周りが沈むため避けます。
大人用ベッドの真ん中なら大丈夫ですか
床で行ってください。寝返り前の赤ちゃんでも、足で蹴ったり体をよじったりして位置はずれます。オイルで肌も滑りやすくなります。マットレスの上面は床から40〜50センチ前後あり、床のマットとは落差がまったく違います。
寝返り前でも周りに60センチ空ける必要はありますか
空けてください。初めての寝返りがいつ起きるかは予測できません。寝返りの始まりは生後5〜6か月前後が目安とされますが、4か月前後で始まる子もいます。月齢にかかわらず、同じルールで準備しておくと迷いません。
赤ちゃんがマットから転がって頭をぶつけたらどうしますか
セラピストは赤ちゃんの状態を判断しません。その場で様子を見て済ませず、小児科などの医療機関に相談するよう保護者に伝えてください。夜間や休日は子ども医療電話相談(#8000)も利用できます。
講座の内容でわからないところは質問できますか
メールで質問できます。教材のベビー人形を使えば、練習相手がいなくても床のマットの上で本番と同じ手順を繰り返せます。



