出張施術の持ち物リスト|訪問先で必要になるもの
2026/08/29
訪問先には、サロンにあるものが何ひとつありません。予備のタオルも、消毒用のアルコールも、時計すらない場合があります。玄関を入ってから「あれを持ってくればよかった」と気づいても、そこからは取りに戻れません。
出張施術の持ち物は、思い出しながら詰めるものではなく、分類ごとに定数を決めておくものです。数を決めておけば、バッグを開けた瞬間に足りないものが分かります。
この記事では、持ち物を7つに分類し、それぞれの数量の目安と、現地で代用できるかどうかを整理します。マットを使う床施術と、ベッドを持ち込まない施術の両方を想定しています。
目次
1. 出張の持ち物は7分類で考える
チェックリストを長い一覧にすると、確認に時間がかかり、結局は見なくなります。7つの箱に分け、それぞれの中身を固定してしまうほうが早く済みます。
7つの分類
- 施術面をつくるもの(マット、シーツ、バスタオル)
- 手技に使うもの(オイル、小分けボトル、清拭用のタオル)
- 衛生に関わるもの(手指消毒、ゴミ袋、使用済みリネンを入れる袋)
- 記録に使うもの(カルテ用紙、筆記具)
- 時間を測るもの(腕時計またはタイマー)
- 施術者自身の装備(着替え、上履き、爪やすり、髪をまとめるもの)
- 予備(替えのタオル2枚、絆創膏)
分類ごとにポーチを分ける
7分類をそのままポーチや袋に対応させると、荷ほどきも撤収も速くなります。訪問先での設営に10分、撤収に10分を見ておくと、60分の施術に対して滞在時間は80分前後になります。この時間配分を先に決めておくと、次の訪問先との間隔も組みやすくなります。
持ち物を減らすことより、どこに何が入っているかを固定するほうが効果があります。忘れ物は、量が多いから起きるのではなく、置き場所が毎回違うから起きます。
2. 施術面をつくる持ち物|マットとリネン
訪問先にベッドはありません。床で行うか、相手の自宅の寝具を借りるかのどちらかになります。どちらを想定するかで、荷物の重さが大きく変わります。
マットを持ち込む場合
- 厚さ5センチ前後の三つ折りマットで、重さは4キロから5キロ程度
- 広げたときに必要な床面積は、幅180センチ・長さ200センチほど。畳2枚分と考えると見当がつきます
- 訪問前に、その広さを確保できるか電話で確認しておきます
マットは重いので、階段のある住宅や公共交通機関での移動では現実的でない場合があります。相手の布団やベッドを使わせてもらう前提なら、シーツとタオルだけで足ります。
リネンの枚数
- バスタオル2枚(体にかける用と足元用)
- フェイスタオル4枚(枕代わり、膝下、腕の下、拭き取り用)
- ハンドタオル2枚
- 使用済みを入れるビニール袋2枚
1件あたり8枚が目安です。1日に2件回るなら16枚になり、これだけでバッグの半分が埋まります。枚数を減らすには、フェイスタオルを兼用せず用途を絞り込むしかありません。洗濯と交換の考え方は施術タオル・リネンの管理で整理しています。
3. 手技に使う持ち物|オイルの小分けと清拭
大きなボトルをそのまま持ち歩かないでください。重いだけでなく、倒れたときの被害が大きくなります。
オイルは小分けにする
- 全身施術1回で使う量は20ミリリットルから30ミリリットル程度
- 100ミリリットルの遮光ボトルに移せば、3回分をまかなえます
- ポンプ式より、片手で開けられるフリップキャップのほうが施術中は扱いやすくなります
- ボトルは必ずジッパー付きの袋に入れます。バッグの中で横倒しになることを前提にしてください
拭き取りと清拭
訪問先の洗面所を借りるとは限りません。蒸しタオルを作れない前提で、拭き取り用の資材を持っていきます。使い捨てのウェットタオルを5枚から6枚、それとは別に乾いたタオルを1枚用意しておくと、オイルの残りを取り切れます。
足裏を施術した場合は特に念入りに拭き取ります。オイルが残ったまま歩くと、フローリングで滑ります。訪問先での転倒は、サロン内より対処が難しくなります。
精油を持っていく場合
持参する精油は3種までに絞ります。相手の住居に他の家族がいる場合、香りは部屋の外にも広がります。使用前にひとこと確認を入れてください。
4. 現地で足りなくなるものと、代用の可否
忘れたときに致命的なものと、その場でどうにかなるものを分けておきます。
代用が効きにくいもの
- 施術用オイル。台所の油や市販の乳液で代えないでください
- 手指消毒。訪問先の石けんに頼ると、洗面所を何度も借りることになります
- 使用済みリネンを入れる袋。これがないと、濡れたタオルを他の荷物と一緒にすることになります
- 時計。スマートフォンで代用すると、施術中に画面を見る動作が入り、集中が切れます
その場で代用できるもの
- 枕。フェイスタオルを2枚重ねて折れば高さが作れます
- 膝下のクッション。丸めたバスタオルで代用できます
- ゴミ袋。訪問先で借りられる場合が多い部類です
体調の変化があったとき
訪問先には、休んでもらうための椅子や飲み物がないこともあります。施術中に気分の変化を訴えられた場合は、続けずに中止してください。セラピストは診断を行いません。その場で治まらない変化があるときは、医療機関の受診をすすめ、必要なら同居されている方へ状況を伝えます。判断に迷ったら、施術を切り上げるほうを選んでください。
5. 道具を持たない選択肢|タイ古式マッサージ講座
持ち物を根本から減らす方法があります。オイルを使わない手技を身につけることです。
タイ古式マッサージ講座で扱うタイ古式は、衣服を着たまま受けられる施術です。オイル、小分けボトル、拭き取り用のタオルがまるごと不要になり、荷物は施術面をつくるリネン類だけで済みます。
実技と理論の科目
- 実技:仰向け調整、横向き調整、うつ伏せ調整、座位調整の4ポジション。パームプレス、フットプレス、フィンガーサークル、パームサークル、ストレッチ 他
- 理論:タイ古式マッサージの歴史、5つの作用、センについて、タイ古式マッサージのスタイル、禁忌事項について、解剖学
座位調整を科目に持つ点も、出張との相性が良い部分です。マットを広げる場所がない住居でも、椅子があれば施術を組み立てられます。手・肘・膝・足を使い、体重を活かして行う手技のため、力に頼らずに済みます。
教材と受講条件
- 教材:DVD3枚、実技テキスト3冊、理論テキスト、筋肉の名前としくみ事典(副読本)、確認問題
- 受講料:通常143,000円のところ資格支援特別価格32,500円(77%OFF)、クレジット24回払いで月々1,537円から。資格支援特別価格は時期により変動します
- 期間:標準学習期間3ヶ月から1年、最長1年まで受講可
- 認定証:確認問題1回提出後に2枚発行(GBC認定証・ITSA認定証)
- 試験料・認定料・送料・更新料はすべて無料。確認問題は100点満点80点以上で合格、再試験は無料で回数制限なし
足元だけを短時間で扱いたい場合はタイ式フットセラピー講座という選択肢もあります。座ったまま行える範囲が広く、施設への訪問や小規模なイベント出張でも組み立てやすい内容です。
受講料の支払い条件や申込みに関する取引条件は特定商取引法に基づく表記に記載しています。
6. よくある質問
バッグはどのくらいの大きさが必要ですか
マットを持たない場合は、リネン8枚とオイル類で40リットル前後のバッグに収まります。マットを持つ場合は別に持ち手が必要になるので、両手がふさがります。移動手段と合わせて決めてください。
訪問先の広さは事前にどう確認しますか
幅180センチ・長さ200センチの床が空くかを、具体的な数字で聞きます。「広い部屋はありますか」では判断できません。ベッドや布団を使わせてもらう場合は、周囲を歩けるだけの余裕があるかも確認します。
持ち物のチェックはいつ行いますか
出発前ではなく、前日の夜に済ませます。当日の朝は時間に余裕がなく、足りないものが見つかっても調達できません。前夜に7分類を確認し、翌朝は持ち出すだけの状態にしておきます。
施術用の備品はどこで購入できますか
当学院では修了後に備品購入のサポートを受けられます。内容は20大特典にまとめてあります。何を揃えるべきか迷う段階でも相談できます。
服装はどうすればよいですか
動きやすく、袖が施術の邪魔にならないものを選びます。訪問先で着替える場所を借りられるとは限らないため、上に羽織るものだけを脱ぐ形にしておくと確実です。上履きは持参してください。



